代表ご挨拶
代表取締役社長菊地 大輝
温故知新と柔軟な革新で
北海道美容の熱さを全国に
株式会社菊地は、私の祖父の代から続く美容ディーラーです。美容ディーラーとは、美容室にヘアカラー剤やパーマ液などの商材や物販用の商品を卸す専門商社。子どものころ、社会科の授業で物流の仕組みを学んだときは、漠然と「真ん中に入っているだけの卸売業って必要なのかな?」と疑問に思っていました。ですが、いざ入社してみると必要性がわかってきました。同時に、やり方次第で美容業界全体の可能性を広げることができるというおもしろさを感じています。
インターネットによってほしいものがすぐに手に入る今、モノを売るだけでは厳しい時代です。ますます「必要なのかな?」と、存在意義が問われる時代。そこで私たち菊地は、商品の取引というきっかけを通して、美容室が成長する価値を提案する役割を担っていきたいと考えています。
弊社ではかねてより、物販ラインナップの企画・提案や店販コンテストを通して、物販を通したサロンと顧客の関係づくりのサポートを積み重ねてきました。そして、近年ではさらに、技術教育や集客、労務管理、求人など、現場から経営まで多岐に渡ってサポートの分野を広げています。モノだけ売るのならECが便利ですし、財務だけを見てもらうのなら専門のコンサルタントが適任でしょう。ですが、私たち美容ディーラーはサロンの最も近くで、細やかに現場目線で分析し、包括的に成長のサポートをすることができます。弊社との関わりを通して、繁盛し続けるヒントやモチベーションを得てもらいたい。そのためには、商品のみの取引関係だけでは言いづらいような突っ込んだアドバイスをさせてもらうこともあります。その場限りではない、継続的な成長サポート。それが新しい時代のディーラーの「価値」だと考えます。
現場改革だけでなく、イベント運営を通したマス向けのアプローチも強化してきました。近年ではその一例として、2022年にオンラインフォトコンテスト「THE ONE」をスタートしました。これまでの美容業界のコンテストではタブーとされてきたデジタル処理や文字入れなども解禁したコンテストで、自由な感性でクリエイティビティを発揮する場を提供すべく企画したもの。初年度で全国のサロンから約400作品が集まり、大変好評をいただきました。また、その授賞式は最終ノミネートされた全国各地の美容師さんが交流する場となり、会場内に新しい風が吹く光景となりました。こういったイベントの取り組みは、‟老舗の材料屋さん”として道内で商売をしてきた弊社にとっては初めてのことでした。大きな挑戦でしたので、社内でもたくさん議論を重ね、ときにぶつかり合うこともありましたが、ディーラー業の新しい役割や価値を見出そうと現場の社員ががんばってついてきてくれたおかげで無事に開催することができました。
こうした取り組みを通して社員がスキルアップし、営業の幅もつながったことは手応えの一つでした。サロン様の成長を支える存在だからこそ、従業員一人ひとりがしっかりと成長していけるような会社づくりに今後も努めていきたいと思います。
一方で弊社には、長年地域密着で積み上げてきたベネフィットもあります。たとえば、エリア内の美容学校との関係性が深いことが一例として挙げられます。学校とサロン両者と強い関係性を築いてきた弊社ならではの採用サポートをますます強化していけると見据えています。実は、コロナ禍を経て道内で就職したいというニーズは高まっているんです。サロンから美容学生まで、市場のリアルな動向をキャッチする力は弊社の社員の大きな強みです。弊社だからこそ力になれることが、まだまだあると感じています。
これまで以上に広くて深い現場サポートと、マス向けの発信強化。この両面の改革によって、現在では道内トップシェアとなることができました。これからますます北海道美容を盛り上げるべく、私たち菊地ももっともっと成長してまいりたいと思っています。今、北海道には新しい世代の経営者がどんどん成長して、素敵な美容室がどんどん増えているんです。北海道美容を盛り上げ、北海道美容の熱さを発信して全国も盛り上げられたら。大きな夢ですが、この北海道で長年ご愛顧いただいた弊社だからこそそれができるはず! そう信じています。